「非開削工法」とは掘削を行わない工法の総称であり、実際には施工場所や状況に応じたさまざまな非開削工法が存在しています。一般的な推進工法・シールド工法をはじめとして、どの工法も掘削作業を最小限に抑えた施工が可能です。こちらでは、さまざまな非開削工法の種類をご紹介します。
- 推進工法
-
一般的な非開削工法のひとつで、既製の配管を地中に押し込む工法です。計画ラインの両端に「発進立坑」「到達立坑」を設けて、掘進機を発進立坑から地中に押し出して到達立坑に到達させ、管きょを構築します。
- 製管工法
-
既設の配管に対して帯状の硬質塩化ビニール材などを引き込んで整形し、管を作製していきます。人が入れる大きさの配管に対して行う工法で、既存配管とのすき間にはセメントミルクなどを注入します。
- 形成(反転)工法
-
既設の配管内に、硬化性樹脂を含浸させた長い袋状の物質を反転注入して硬化させ、配管内部に樹脂パイプを形成します。製管工法とは異なり、人が入れないくらい小さな配管に対して行います。
- 小口径推進工法
-
トンネル状に掘削した穴を地下につくり、配管を通すことで開削作業を行うことなく管路を繋げる工法です。特に、管の直径が700mm以下のものの場合、「小口径管推進工法」と呼びます。
- シールド工法
-
シールド工法とは、掘削機を油圧ジャッキによって直接前進させることでトンネルを掘り、トンネル内で、セグメント(枠)を組み立てる工法です。セグメントを組み立てたあとは、内面を覆工などで仕上げていきます。
- モール工法
-
流入管を本管に直接接続するための工法です。施工に必要な器具は非常に軽量であるほか、塀や庭木などを下越しするため地中に障害物がある場合でも回避して施工できます。
- 置換工法
-
軟弱層を取り除いたうえで良質土に置き換え、支持地盤を良好な状態にする工法です。
エコキャット工法 道路の開削を最小限に抑え、既設の鋳鉄管をポリエチレン管に交換する工法 ワイヤーブレード工法 ワイヤーを使用してガス管の入れ替えを行う工法 パイプスプリッター工法 道路の開削作業をほとんど行わず、既設の小口径の鋼管をポリエチレン管に交換する工法
- パイプインパイプ工法
-
道路の開削作業をほとんど行うことなく、既設の小口径の鋼管をポリエチレン管に交換する工法です。パイプにパイプを通すことから、この名称となっています。
- HDD工法
-
道路をほとんど開削することなくポリエチレン管・鋼管を敷設するための工法です。地上にドリルユニットや泥水ポンプを設置し、ドリルの先端をロケーターで誘導しながら施工します。
- コンパクト推進工法
-
推進工法の作業を地上から行うことができる工法で、立坑内作業が大幅に減少します。掘削時に生じる土砂量を削減できるほか、工事環境の改善やコストダウンが可能です。